Reference of the Font

 フォントの知識

 ■「書体」と「フォント」の関係
  ●書体とは、
   統一的にデザインされた、文字の集合体です。
   表記する文字をすべて1文字づつ、デザイナーが作成したものです。
   フォントは、
   この書体をワンセットに揃えて、利用できるようにしたものです。

  ●市販されている日本語フォントは、
   ひらかな・カタカナ・漢字・数字をいれますと、およそ7000文字以上になります。
   漢和辞典にいたっては、50000文字以上が必要です。
   従いまして、欧文フォントに比べると高価で、種類も多くありません。

  ●ご存知のとおり、
   アルファベットは、26文字しかありません。
   大文字、小文字、数字、若干の記号がすべてです。
   書体としての文字数は、100文字程度です。
   それぞれの欧文フォントには、日本語文字は含まれません。

  ●例えば、
   日本語の表記を英文フォントに変換しますと、“文字化け”するか、
   自動的に代替文字を探して、日本語の明朝体やゴシック体に変換されます。
   書体が変換されたとしても、英文フォントではなく、PCにインストールされている
   いずれかの日本語フォントなのです。
   残念ながら、日本語文字を欧文フォントで表記することはできません。

 ■フォントの種類
  ●大きく分類しますと、
   日本語フォントは、明朝体とゴシック体に分けられます。
   同様に、欧文フォントは、セリフとサンセリフに分類できます。
   セリフとは、文字の端に付くひげ飾りのようなもので、
   明朝体では、ウロコと呼ばれています。

    明朝体   = セリフ
    ゴシック体 = サンセリフ
    と覚えてよいでしょう。

   歴史的には、サンセリフは1800年代になってから広まりました。
   セリフ体よりずっと新しい書体です。

  ●その他の種類
   日本語フォントでは、行書体や楷書体、
   欧文フォントでは、スクリプト(筆記体)やディスプレイ(装飾文字)
   などが挙げられます。

 ■フォントの形式
  ●フォントは、大きく3形式に分類できます。
TrueType
Windowsの標準フォントです。
プリンタ側にフォントが無くても印刷が出来ることにより、
一般に普及しました。
商業印刷の場合は、文字をアウトライン化して使用します。

OpenType
アドビとマイクロソフトによって開発された新形式です。
WindowsとMacintoshのいずれでも使用できます。
次世代フォントといわれています。

Postscript
アドビが開発したフォントです。
Macintoshユーザーを中心に商業制作に使われています。
プリンタ側にもフォントが必要なため、一般的ではありません。